ハルさん家には、雑誌がいっぱい。

雑誌を中心にZINEやパンフレットなど、心揺さぶられた作品を紹介していきます。

人生で一番ワクワクさせられた雑誌『This!』特集:進路 大人なんて、たいしたことなくない?

“雑誌の編集部に入って雑誌を作りたい”

そう意気込んでいた専門学生時代。

 

月に何度かお気に入りの本屋さんに行き、気になった雑誌をかたっぱしからCheckして、中でも気に入った子達を連れて帰る。

 

そんな習慣があった。

 

その中でも、1番の出会いだったと言えるのが、

『This!』

この遊び心溢れる表紙を見た瞬間、思わず手に取った。

 

ゴシック体で書かれた

特集:進路

大人なんて、たいしたことなくない?”

 

この言葉に、どうしようもないワクワクを感じた。

 

“途中、どこか寄って読んでしまおうか。”

そんな誘惑と闘いながら、『This!』を胸に抱えて早足で帰ったのを、今でも覚えている。

 

20歳を目前として、

大人になることへ不安しかなかった自分が、まさに求めている情報がここにはある!

そう確信させられた表紙だった。

 

もう、すごいの。

 

 

パッと目次で目に入った言葉のどれもが、強気トガってて最高だった。

それと同時に、

“これを女子高生のときに読めていたら”

なんて、贅沢な悩みまで浮かんでしまった。

 

ある程度の自由を手に入れながら、まだまだ守られる側の存在でもあり、だからこそ怖いもの知らずでいれた、そんなJK時代に『This!』出会えていたら。

 

きっと違う未来が見えていた。

 

そう思うからこそ。

まさに、今、夢と現実の間を生きている女子高生たちにこの雑誌を教えてあげたい。

 

全国の高校教師のみなさん。

自分のクラスの本棚に、進路相談室の机の上に、そっと忍ばせておいてよ。

 

そしたら、きっと。

彼女たちは自分から手に取ると思うんだ。

 

そして、未来の可能性の大きさを感じて欲しい。

 

なんて、作ってもない、一読者が言ってみる。笑

それぐらい、大好きな雑誌なんだ。

 

ということで、ここからは

特に読み込んだ企画をPick upして紹介していきたいと思う。

あこがれの仕事につく100人の図鑑

女の子が1度は憧れる職業の方々に、”どういった経緯で今に至るのか”が、1問1答形式で紹介されている。

 

紹介される職業は、モデル、女優、漫画家、ファッションデザイナー、映画監督と幅広い。

 

特に、”⑫今の仕事についたターニングポイント”は面白かった。

”スカウトされたこと”

”会社に採用してもらったこと”

なんて予想できる回答から

”大学の時、弟が夜中部屋に来たとき”

”若気の至りでゼミの飲み会で酔っ払い、ある雑誌をdisっていたときに、雑誌デザインのアルバイトを紹介されたとき”

なんて答えまで。まさに人それぞれ。

 

どんな行動が今に繋がるかなんてわからないけれど、これを読んでいると、じっとしているのが勿体無い気持ちにさせられる。

 

あと、個人的に興味深かったのが、

"⑥最終学歴"。

地方出身の自分にとって、"上京しないと、夢を追うスタートラインにも立てない"と高校生の頃は思い込んでいたから、

"地元のデザイン専門学校"

という回答は、びっくりだった。

 

地元が大好きだけれど、泣く泣くでてきた。

結果、それでよかったと思っているけれど。

それでも、もし地元の学校に進学していたら、また別の道が開けていたかもしれない。

なんてifの世界を今でも考えてしまう。

 

決まりなんてなく、目指し方は人それぞれ。

改めて、進路を決める前に読みたかった思える企画。

[図解]女子の進路のわかれ道

最初の質問は、

「中学は地元の公立だった?それとも私立?」

こんな、さりげない質問から、答えていくうちに自分の人生のGOALがわかる企画。

“※この図解は、ある程度の事実に基づき、そして、ある程度の独断と偏見で構成されています。”

との注意書き通り、なかなかに的を得ている。

そしてその偏見が心地いい。笑

 

例えば、自分の選択肢の途中ででてきた

「三流大学・だれでも入れる専門学校」

の下には、

“なんとなく「イケてる」「学費が安い」「とりあえず」的な感じで進学したあなた。

自分の幸福のために生きてきたことと思います。それで別にいいんです。"

とのお言葉が。

 

自分ですら、少し後悔していた人生の選択肢を、肩をぽんっと叩くほどの軽さで、肯定してもらえたことで、当時走りっぱなしだった自分は、足を止めて将来について考える余裕ができた。 

 

GOALにも、そんな少しの優しさと厳しさをもった第三者目線からのお言葉が添えられている。

うん、とっても興味深い。

ぜひ、自分自身でやって確かめてみてほしい。

あの人は実はあそこ出身 芸能人の学歴図鑑

編集者さんの

“学歴で人は左右される。それはおそらく事実である。しかし、芸能界においては、学歴はあまり関係ないという感じがして、心から安心してテレビを見られる気がする。”

との言葉とともに、

東大・京大、理系大、芸術大、自由の森学園、中卒などの学歴別に、具体的な芸能人のイラストと名前が紹介されている。

 

中には

早慶ほど個性はなく、一般的にモテそうな美人。”

“その後の金銭問題は、本当に社会学部だったのか疑いたくなる。”

など、ちょっぴり毒づきながらの解説文もあり、知り合いのような親近感を持ちながら、心地よく読める。

これが誰を指した言葉なのかは、ぜひご自身で答え合わせしてほしい。笑

遺作紹介コーナー まえのひ。| 末井昭/ひよ

 明日がこない世界

というタイトルで、末井昭さんがブログ『八本脚の蝶』を紹介されている。

 (25歳という若さで、自らこの世を去った女性編集者による約2年間の日記。

今でもサーバーに残っており、誰でも読むことができる。)

 

出だしの

“この社会で何の疑いもなく生きている人より、自殺した人の感性を信じたい。それは、社会は、まともな人がまともに生きられるような社会ではないと思うからだ。”

この末井さんの言葉に、自分は一気に惹き寄せられた。

 

当時、ぺーぺーの専門学生のくせして”死にたい”と何度も願っていた。

そんなときに、『八本脚の蝶』を紹介してもらい、勝手に運命を感じた。

 

明日がこない、最後の夜はどんなに綺麗なんだろう。

そんな夜に憧れながら、生きていくんだろうな。

 

長くなるのでこの本の感想はまた、次の機会に。

(同じ名前で書籍化もされている。)

 

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ちなみに大衆に向けた文章を読んで、本を買ったのはこれが人生で2回目。

自分が買ったのは、絶版中のハードカバー。

今でも、大切な宝物。

前略、前進の君 | 鳥飼茜

鳥飼茜先生による、20Pの読み切り漫画が掲載されている。

“窒息注意”

と書かれている通り、10代の頃に感じていた窮屈さ、息苦しさがギュッと詰め込まれた20Pだった。

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前略、前進の君 (コミックス単行本) [ 鳥飼 茜 ]
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この話を含んだ単行本も発売されている。

 

もう、たまらん。

自分の今の語彙力では到底伝えられない。

ので、とにかく読んでほしい。

 

読み返した今でさえ、10代独特の、焦燥感、窮屈感、スピード感が蘇ってくるんだもの。

初めてこの漫画を読んだ時は、きっと呼吸すら忘れていたよ。たぶん。

天職の世界の人びと | 穂村弘

“天職に憧れていた。自分はこれをやるために生まれてきたんだ。心からそう思えるものが見つかったら、迷いも悩みも吹っ飛ぶにちがいない。”

歌人穂村弘さんのそんな言葉から始まる、コラム。

 

実際に天職で働く人たちを間近で見て、その世界へ踏み込もうとあがく穂村さんの言葉はスッと胸に入ってきた。

 

"小学生の頃から、堂々とみんなの前で夢を発表していた子はきっと天職についている。

高校生の頃、すでに自分の得意なことを見つけ出していたあの子もきっとそう。

自分は、まだ違う。

いつか、仲間入りできたら。"

 

そう考えさせられた。

最後にぐわっと背中を押してくれる言葉たちだった。

 

まさに『This!』の締めくくりにぴったり。

 

 

そうやって読み終わった『This!』は

2015年11月18日発行

と書かれているから、少なくとも4年、自分の手元に残っていることになる。

 

なかなか捨てられない。

そんな雑誌も、なかなかない。

 

いつか、これだ!

と自分の進路を自信持って突き進めるときまで、

自分の部屋に残り続ける雑誌だと思う。

 

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今日も、部屋のマガジンラックに堂々と居座っているよ。

 

ではでは、また。